県内を巡る「兵庫 旅するキッカケ文庫」をPRする山之内すずさん=神戸市中央区波止場町
県内を巡る「兵庫 旅するキッカケ文庫」をPRする山之内すずさん=神戸市中央区波止場町

 兵庫県ゆかりの芸能人やスポーツ選手、学識者らによる「おすすめ本」を載せた移動式図書館バス「兵庫 旅するキッカケ文庫」が、20日から来年3月まで県内各地を巡る。バスのお披露目が18日、神戸市中央区であり、アンバサダーを務めるタレントの山之内すずさん(23)=同市須磨区出身=が読書の魅力などを語った。(児玉芙友)

 県の若者支援施策の一環。文部科学省の調査によると2024年度、県内の高校生のうち「1カ月の間に紙の本を1冊も読まない」と回答したのは65・3%で、21年度の57・5%から約8ポイント増加。若者に本を通じて新たな可能性に気付く体験を届けたいと企画された。

 バスには、阪神タイガースの近本光司選手が選んだ「『自分だけの答え』が見つかる13歳からのアート思考」や、俳優の藤原紀香さんの選んだ「ジパングを探して!」、フリーアナウンサーの宇垣美里さんの選んだ「熊の場所」など、兵庫ゆかりの著名人らの「人生が動きだすきっかけとなった一冊」が並ぶ。推薦者のメッセージが添えられ、本を手に取ることができる。

 この日、バスが登場した神戸ポートタワーの前で、山之内さんが自身のおすすめ本を紹介。「読書の秋」に向けてこの1カ月で30冊以上の本を購入した、という近況も披露した。「兵庫で頑張る同世代や、これから未来を探す人たちに、この文庫を通じて出合う一冊、一文が、背中を押してくれるきっかけになることを祈っています」と話した。

 バスは入場無料。初日20日は神戸市中央区の神戸ポートタワー前、10月9、10日は香美町、同18日は丹波市を回る。その後の日程、場所などは「兵庫 旅するキッカケ文庫」のインスタグラムやホームページで紹介する。