近畿北部地域個体群西側のエリアの山中でツキノワグマが冬眠していたとみられる穴を調べる=6月22日(撮影・小林良多)
近畿北部地域個体群西側のエリアの山中でツキノワグマが冬眠していたとみられる穴を調べる=6月22日(撮影・小林良多)

 ツキノワグマやヒグマによる人的被害が東北や北海道を中心に全国で相次ぎ、深刻な問題になる中、兵庫県の取り組みに注目が集まっている。県は2007年、野生動物や森林の管理と研究を一元化した全国唯一の機関「森林動物研究センター」(丹波市)を設立し、ツキノワグマの個体数管理を進めてきた歴史がある。(鈴木雅之、長尾亮太)

■霊長類学者の故・河合雅雄氏が携わる

 兵庫県のクマ対策は同センターの設置で本格化。世界的な霊長類学者の故・河合雅雄氏が携わり、科学的な調査や研究に基づいて野生動物を管理する「ワイルドライフ・マネジメント」を導入した。欧米では既に主流の手法。人口減少で人里が縮小する一方、野生動物の生息域が拡大し、いずれ人とのあつれきが深刻化するのを見据えていた。