西地区で優勝を決め、喜ぶ西宮の選手たち(撮影・大山伸一郎)
西地区で優勝を決め、喜ぶ西宮の選手たち(撮影・大山伸一郎)

■西宮112-79福岡 

(17日・ヴィクトリーナ・ウインク体育館ほか=8試合)

 西地区首位の西宮は112-79で福岡を圧倒し、4連勝した。通算38勝17敗とし、2部(B2)初代王者になった2016~17年シーズン以来、4季ぶりの地区優勝を果たした。上位8チームで争うB2プレーオフには既に進出を決めている。

 西宮は前半、福岡の厳しいマークに遭いながらもジョーンズや道原らが着実に加点。第3クオーターには福田の相次ぐ3点シュートなどで一挙34得点し、大勢を決めた。

■谷主将「B1昇格への通過点」

 4シーズンぶりの地区制覇にも、西宮の谷主将は「まあまあうれしい、という気持ち。僕たちの目標はここではない」と言い切った。あくまで、1部(B1)昇格への通過点でしかない。

 福岡の守りは相変わらず攻撃的だが、速いテンポに巻き込まれることはない。冷静にスクリーンプレーやパスを重ね、相手を振り切った。22点の道原やスリーポイント3本成功の福田ら、全員得点で今季最多の112点を生み「選手のローテーションの厚みが表れた」とフィッシャー・ヘッドコーチはうなずいた。

 チームは旧日本リーグ時代に発足して10季がたつが、トップリーグでは上位争いできずにここまできた。Bリーグでは初年度に2部(B2)を制してB1に昇格するも低迷し、1季で降格した。

 そんな西宮が脱皮を図っている。今季は1月のボンズ加入を機にリバウンドからの速攻やインサイドへの突破が浸透。以後、球団新記録の14連勝を含む23勝3敗と破竹の勢いだ。「強いチームになれると信じている。そのために『全力』の積み重ねを」。ボンズは自身の背中で味方を鼓舞している。(藤村有希子)