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陸上女子走り幅跳び(義足T64)で初の金メダルを目指す中西麻耶=7月11日、神戸市須磨区、ユニバー記念競技場(撮影・吉田敦史)
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陸上女子走り幅跳び(義足T64)で初の金メダルを目指す中西麻耶=7月11日、神戸市須磨区、ユニバー記念競技場(撮影・吉田敦史)
昨年1月、車いすバスケットボールの皇后杯日本女子選手権でプレーするカクテルの北間優衣=神戸市立中央体育館(撮影・辰巳直之)
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昨年1月、車いすバスケットボールの皇后杯日本女子選手権でプレーするカクテルの北間優衣=神戸市立中央体育館(撮影・辰巳直之)
パワーリフティング男子72キロ級の宇城元=2019年2月、東京都八王子市(撮影・西岡浩記)
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パワーリフティング男子72キロ級の宇城元=2019年2月、東京都八王子市(撮影・西岡浩記)

 東京で2度目の開催となるパラリンピックが24日に開幕する。9月5日までの13日間、22競技539種目で熱戦を展開。日本選手団254人のうち、兵庫ゆかりのアスリートは21人を占める。前回リオデジャネイロ大会から5人多く、初出場も3人多い8人。横顔を紹介し、自国で輝く姿を見つめたい。(有島弘記、金山成美)

※選手経歴の丸中数字は、①出場種目(予定)②開幕時年齢③出身地または出生地④現住所⑤所属⑥勤務先または在籍校⑦出身校⑧主な実績⑨パラリンピック出場回数

■6メートル台へ女王の飛躍 陸 上女子走り幅跳び 中西麻耶

 助走にはドラマがあるという。

 陸上女子走り幅跳び(義足T64)で初の金メダルを目指す中西麻耶が7月の兵庫選手権後、言葉で再現してくれた。

 「最初は余裕を持って出る」。体が弾みすぎると腰高となるため、地面をとらえて8歩進む。イメージは、低い姿勢から獲物を狙うチーターだ。

 続いて「次の7歩で走力を出す」。スピードを出そうとして歩幅が狭くなることを避け、ストライドを伸ばす。表現すれば「振り子がしゃんしゃんと動く感じ」。

 最後は「割り箸を両脚でバコンと割る」。ドラマを演じきった先に大ジャンプがある。

 新型コロナウイルスが広がった昨春、大阪のコーチの指導を受け続けるため、古里の大分県を離れた。伊丹市に移り住むと、武庫川河川敷の凸凹道が右膝下の義足の操作性を高め、同時に体幹も強化。昨秋、自己記録を19センチ上回る5メートル70のアジア新をマークした。

 「TOKYO」は4度目のパラ舞台。日本を代表する選手として、コカ・コーラやグーグルなど世界的企業のCMに出演する。華やかさの裏には孤独がありがちだが、今回は郷里や伊丹の人たちの応援を肌で感じるという。「今までは一人で戦場に向かう感覚だったけど、今はみんなと一緒に立っている」

 目標の6メートル台の跳躍を表現できれば、2019年の世界選手権制覇から続く「絶対女王」の座が待っている。

【中西 麻耶(なかにし・まや)】①陸上女子走り幅跳び(義足T64)②36歳③大分県由布市出身④伊丹市⑤阪急交通社⑥-⑦大分・明豊高⑧16年リオデジャネイロ大会4位、19年世界選手権優勝⑨4大会連続4度目

■初舞台「ディフェンスが肝」 バスケットボール車いす女子 北間優衣

 車いすバスケットボール女子の北間優衣は、初出場の舞台で先発起用が予想される。「力関係を考えると、そこを落とすと雲行きが怪しくなる。いい流れをつくることを含めて絶対に負けられない」。「そこ」とは25日の1次リーグ初戦、オーストラリア戦だ。

 地元の伊丹スーパーフェニックスで競技を始めたのが中学1年生の時。初代表は市伊丹高1年の2010年で、12年ロンドン、16年リオデジャネイロ両大会は予選で敗退し、悔しさを知る。

 障害による持ち点制の競技で、北間は最も重い1・0点。「自分の中でディフェンスが肝」と、障害が軽い選手への対策を練る。「まずコンタクト。自分のスピードもゼロになるけど、相手もゼロになる」。動きを先読みして進路に入り、相手の前進を止める。味方との組織的な防御も欠かせず、6月から定期的に組まれた合宿では「テトリスのようにうまくはまっている」と手応えを感じている。

 背番号19。「年功序列で」と、26歳は希望と違うナンバーに苦笑するが、日本が3大会ぶりに挑む祭典に懸けている。

 「この競技が、より長くあり続けるために」

【北間 優衣(きたま・ゆい)】①車いすバスケットボール女子②26歳③伊丹市出身④伊丹市⑤カクテル⑥日本生命⑦市伊丹高-追手門大⑧18年アジアパラ大会準優勝⑨初出場

■2度の手術、減量乗り越え パワーリフティング男子72キロ級 宇城元

 2度の左ひじ手術を乗り越え、3度目のひのき舞台に挑む。パワーリフティング男子72キロ級の48歳、宇城元は「とにかくベストを尽くしたい」と太い腕を鳴らす。

 柔道部員だった洲本高から愛知県内の大学に在籍した21歳の時、バイク事故で脊髄を損傷した。競技開始5年の2004年に初出場したアテネ大会で8位。12年ロンドン大会は7位に入った。

 16年以降、左ひじにメスを入れ、コロナ禍を生かして階級を80キロから一つ下げた。8キロの減量を伴ったが、妻が食事に加え、車いすのまま測定できる体重計をフリーマーケットアプリ「メルカリ」で見つけてくるなど、「妻がいなければ出場権はない」と最良のサポートを受けた。

 今大会は東日本大震災からの「復興」が一つのテーマだ。自身は阪神・淡路大震災前に古里を離れ、実体験がないが、被災後の福島を訪れて思った。「地域が力を取り戻すきっかけに」。そう信じてバーベルを上げる。

【宇城 元(うじろ・はじめ)】①パワーリフティング男子72キロ級②48歳③洲本市出身④千葉県佐倉市⑤順大職⑥同⑦洲本高-愛知学院大⑧12年ロンドン大会75キロ級7位⑨2大会ぶり3度目

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