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水谷選手と同じモデルのサングラスを手にする山本光学淡路工場の横地順平副工場長=淡路市富島
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水谷選手と同じモデルのサングラスを手にする山本光学淡路工場の横地順平副工場長=淡路市富島
東京五輪卓球混合ダブルス決勝で、サングラスを着用してプレーする水谷隼選手=7月26日、東京体育館
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東京五輪卓球混合ダブルス決勝で、サングラスを着用してプレーする水谷隼選手=7月26日、東京体育館

 金メダル獲得を「メイド・イン・アワジ」が支えた。東京五輪の卓球混合ダブルスで、伊藤美誠選手とペアを組み優勝した水谷隼選手(32)=木下グループ=が試合で着用したサングラスは、兵庫県淡路市内の工場が送り出したものだった。「世界一のプレーを支える製品が、淡路島で作られていることを誇りに思う」と従業員は喜ぶ。(内田世紀)

 水谷選手は混合ダブルスに加え、男子団体などでも好プレーを連発。五輪卓球で日本人初の頂点に立った快挙に多くのファンが沸く一方、「室内なのになぜ」とサングラスにも注目が集まった。

 その製品が、スポーツ用ゴーグル・サングラスメーカー山本光学(大阪府東大阪市)の「E-NOX NEURON,20(イーノックスニューロン・トゥエンティ)」だ。レンズの下にフレームが付く独自のデザイン「アンダーテンプル型」で、激しい動きにもずれにくいのが特徴という。

 同社のサングラス部門は「淡路工場」が製造を担っている。フレームを成形する東浦工場(淡路市久留麻)と、組み立てる北淡工場(同市富島)の2拠点がある。レンズは徳島県内の工場で製造したものを合わせる。

 水谷選手には約2年前から供給する。近年、新リーグ創設など卓球人気の高まりとともに、競技のショーアップ化が進んだ。会場の照明が明るくなり、目に不安を抱える水谷選手から、「ボールや相手選手が見えにくい」と相談を受けたのがきっかけだった。

 開発担当者らは水谷選手の練習場に通い、違うタイプのサングラスを繰り返し試した。五輪前まで意見交換を重ね、アンダーテンプル型のフレームを採用。白いボールを見えやすくする「アイスブルー」の色で、光の透過率が80%のレンズを組み合わせたモデルに落ち着いたのだった。

 金メダル獲得直後から、同社のウェブサイトはアクセスが集中し、つながりにくい状態になった。直営店などには同じモデルの注文が相次ぎ、試合後の1カ月で通常の半年分を受注。広報担当者は「選手の悩みにメーカーの技術力で寄り添ったことが、大きな関心につながったのではないか」と話す。

 水谷選手本人からも五輪終了後、同社に「本当にサングラスのおかげでメダルが取れた。皆さんに感謝している」とメッセージが届いた。三木伸一淡路工場長は「充実感は大きい。これを糧にさらに技術を磨きたい」と意気込む。

 山本光学は1911年創業。「SWANS(スワンズ)」のブランドで知られる。2代目社長山本健治氏の妻が洲本市出身だったことが縁で、淡路島に工場進出した。69年に東浦工場、2009年に北淡工場を設けた。

 アスリート向けは水谷選手にとどまらず、04年のアテネ五輪女子マラソンでは、野口みずきさんがアンダーテンプル型の原型となるモデルを着用して金メダルを獲得している。今回の東京五輪でも、アーチェリーや野球、ソフトボールのメダリストが淡路島で作られたサングラスを着けた。

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