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吉田正尚外野手に提供するグラブと、制作者の渡邉翔さん=西脇市鹿野町
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吉田正尚外野手に提供するグラブと、制作者の渡邉翔さん=西脇市鹿野町
守備練習をする吉田正尚外野手=京セラドーム大阪
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守備練習をする吉田正尚外野手=京セラドーム大阪

 20日開幕のプロ野球日本シリーズを前に、兵庫県西脇市の野球用品店がオリックス・バファローズの主砲、吉田正尚外野手(28)にオリジナルのグラブを提供した。同店のグラブ職人、渡邉翔さん(28)が高校時代のチームメートだった縁で実現。グラブは数ミリ単位で調整し、ネイビーと金の「オリックスカラー」に仕上げた。渡邉さんは「日本一をつかむ“相棒”になれば」と期待する。

 吉田外野手と渡邉さんは、福井県の強豪、敦賀気比高野球部の同級生。互いを「マサタカ」「ナベショウ」と呼び合う仲だった。同期部員35人の中で、2人だけが関東の大学で野球を続けた。時に酒を酌み交わし、大学卒業後も親交は続いた。

 渡邉さんは4年前に西脇市の野球用品店「野球一筋」を運営する会社に入社し、2年前からオリジナルブランド「播州グラブ」の制作に携わる。吉田外野手から「ナベのグラブ、使いたいな」と言われたが、当時は大手スポーツメーカーと用具契約を結んでおり、実現しなかった。

 クライマックスシリーズ前の11月初旬、吉田外野手から「次のグラブを探している」との連絡が入った。渡邉さんは即座にヒアリングへ向かった。すでに交渉を始めていたメーカーもあったが「マサタカの好みは誰よりも知っている」と自負があった。

 吉田外野手からの要望は「安心感」。小柄な手でも扱いやすく、強烈な打球にも負けないグラブ-。「守備が売りの選手じゃないけど、グラブ一つで気持ちが変わる」と、強いこだわりを口にしたという。

 ヒアリングから戻った渡邉さんはすぐに制作を開始。日本シリーズに間に合わせるため猶予は1週間しかなく、急いで革パーツの裁断を職人に依頼し、徹夜で縫製と組み立てを行った。

 渡邉さんは9日、完成したグラブを直接手渡した。用意した二つのグラブは、人さし指を出す部分を通常より狭めていた。吉田外野手が一つ目に手を入れ、右手で捕球面を数回たたくと、首をかしげた。「違ったか」。渡邉さんの鼓動が早まる。指を出す部分をさらに5ミリ縮めた二つ目を手に取る。左手を入れた瞬間、吉田外野手は「おお!」と声を漏らし、納得の表情を浮かべた。

 渡邉さんは「まずは日本シリーズで確実に使ってもらうこと。本当に信用できるものを手に取るはず」と気を引き締める。(伊田雄馬)

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