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神山則子
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神山則子
日本選手最年長49歳の神山則子。左半身まひを踏まえた滑りを追求する=2022年2月、長野県上田市(日本障害者スキー連盟提供)
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日本選手最年長49歳の神山則子。左半身まひを踏まえた滑りを追求する=2022年2月、長野県上田市(日本障害者スキー連盟提供)

 北京冬季パラリンピックは4日に開幕し、13日の閉会式まで6競技78種目が行われる。兵庫からは3人が出場し、県勢としては13度目の冬季大会で史上最多の人数となった。初出場を決めた挑戦を紹介する。(有島弘記)

■水泳で鍛えた体幹を生かす

 アルペンスキー女子(立位・上下肢障害LW9-2)の神山則子(テス・エンジニアリング、西宮市出身)は大病を乗り越え、競技面では水泳などで鍛えた体幹を滑りに生かす。日本選手最年長の49歳は「本番で自分のベストを」と祭典で輝きを放つことを夢見る。

 中学生からなぎなたに打ち込んだが、24歳の頃、膠原(こうげん)病を患った。左半身がまひし、後年のがんの影響で左脚は全く動かない。普段は車いすに乗っている。

 スキーは1998年の長野パラリンピックを観戦して以降、「いつか始めたい」と憧れていた。38歳で障害者手帳を取得し、40歳で本格的にスタート。海外挑戦3年目となった昨季のワールドカップ(W杯)スイス大会で回転6位に食い込んだ。

 健闘の裏には並行して取り組む水泳がある。50メートル背泳ぎ(運動機能障害S6)の日本記録を持ち、「培った体幹とバランスが強み」。一定の姿勢を保つ射撃にも挑み、集中力は折り紙付きだ。

 それでも左半身が使えないハンディがある。「左腕を体につけると、左側に壁ができてターンが難しい。ウエストのベルトに左手を引っかけ、肘でバランスを取る」。右手に持つストックも生かしながら、急坂を滑り抜ける。

 今季から自身の所属クラスが障害の軽い「LW9-2」に変更された。上位進出へのハードルが上がったが、「同じような経験(障害)をしている人がいる。私の姿を見て前向きになってもらえれば」と、最善を尽くす姿勢は変わらない。

【神山則子(かみやま・のりこ)】(1)出場種目 アルペンスキー女子(立位・上下肢障害LW9-2)スーパー大回転、大回転、回転ほか(2)年齢 49歳(3)出身地 西宮市(4)現住所 西宮市(5)所属 テス・エンジニアリング(6)主な実績 2021年W杯スイス大会、回転6位(7)パラリンピック出場回数 初出場

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