■熊本122-110西宮
(8、9日・熊本県立総合体育館ほか)
8日はプレーオフ(PO)準々決勝(2戦先勝方式)第2戦の2試合があり、西地区3位の西宮は同2位の熊本に2度の延長の末、110-122で屈した。西宮は2連敗でPO敗退が決まり、5季ぶりの1部(B1)復帰はならなかった。
西宮は第4クオーター、ジョーンズの4本のスリーポイントや道原の連続レイアップシュートで13点差を縮めて同点に。延長戦に持ち込んだが、再延長戦ではわずか2得点で突き放された。
9日はPO準々決勝の第3戦1試合が行われ、仙台(東地区2位)が72-57で福島(同3位)を退けて2勝1敗とし、準決勝に駒を進めた。決勝進出2チームが1部(B1)に昇格する。
■ベテラン集団足止まる 最終盤、13人中10人が30代
最終盤、負けを悟った西宮の選手の足は止まり、熊本のボールマンを放置する。それを見た谷主将が、慌てて球を奪いにいく。13人中10人が30代のベテラン集団は、度重なる延長戦に力尽きた。
第4クオーター、松崎のスチールから速攻へ。道原はレイアップをねじ込み、試合を終わらせない。だが2度目の延長戦、好調な相手シューターへの守りが追いつかずスリーポイントを許す。ファウルを犯し、フリースロー献上。疲労を集中力でカバーできなかった。
西宮は今季、経験豊富な人材を集めたが、意思疎通が十分だったとは言いがたい。「オフェンスマシン」と鳴り物入りで加入した元日本代表の川村は出番が少なく、組織的攻撃を重くみるチーム方針に「もっと託してくれれば白星を積み上げられた」と不満を漏らす。
昨季に続き、プレーオフで1勝もできなかった。日本人エースとして西宮を10季引っ張った道原は「毎年悔しい結果に終わり、申し訳ない」と頭を下げた。(藤村有希子)