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岡崎慎司
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岡崎慎司
前回のW杯ロシア大会のポーランド戦でヘディングシュートを放つ岡崎慎司=2018年6月、ボルゴグラード    
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前回のW杯ロシア大会のポーランド戦でヘディングシュートを放つ岡崎慎司=2018年6月、ボルゴグラード    

 サッカーのワールドカップ(W杯)に3大会連続で出場した元日本代表FW岡崎慎司(36)=シントトロイデン、兵庫県宝塚市出身=が、カタール大会に挑む森保ジャパンの戦いを展望した。キーワードは「切り札」。前回ロシア大会の決勝トーナメント1回戦、後半ロスタイムにベルギーに2-3と勝ち越しを許した「ロストフの14秒」から導き出した教訓だ。(有島弘記)

 ■代表落選「しっかりがっかり」

 W杯開幕まで1週間を切った15日、岡崎はインタビューに応じた。代表メンバー発表から2週間が経過し、まずは落選による感情の揺れをありのままに語った。

 「正直、自分の中では外れると思っていた。ただ、気にしている自分がいて。最後は期待してしまった(笑)。もしかしたら必要としてくれるんじゃないかって。しっかりがっかりして。(同じチームに)シンジ・カガワ(香川真司)もいるので、この4年、やり切ったなと話しましたね」

 「なぜ欧州にいるのかと言ったら、W杯、五輪を経験した時に、こいつらと同じ舞台でずっとやり続けないと勝てないと思ったから。欧州に居続けることが一種の修行みたいなものだとしたら、4年に1回証明するチャンスが来るのがW杯だった。その機会を失った感じですよね。ここまでの苦労を俺も真司も、何だろ、成果として出したかったというのはありますよね。でも、その機会はなかなかもらえるものではない」

 これで今後の代表入りをあきらめるわけではないし、既に気持ちを切り替え、カタールで戦う日本を応援する準備はできている。4年前、初の8強に手が届きかけながら、かなわなかったベルギー戦について話を振ると、FWらしい着眼点で今の代表との違いを語り始めた。

 ■4年前、決勝トーナメントで感じた「差」

 日本は後半20分過ぎまで2-0でリード。完勝ムードだったが、「向こうはバンバン切り札を出してきて、それが当たった」。最後のカウンター攻撃を含め、ベルギーはフェライニ、シャドリと途中投入の2人が得点し、一方の日本は守勢に回る中で「そこまで選択肢が多くなかった。切れるカードが少なかった」。けがを抱えていた自身を含め、控えの差を感じた。森保一監督もコーチとしてベンチに入っていた。

 その点で、今回の日本は「切り札を多くして楽しみ。それぞれに抜け出ている能力が違うので、森保さんはそこに懸けていると思いますね」と、指摘する。

 スピード型なら伊東純也(スタッド・ランス)に浅野拓磨(ボーフム)、前田大然(セルティック)。ドリブラーには三笘薫(ブライトン)と相馬勇紀(名古屋)がいる。先発か、あるいは途中投入か。岡崎は「どう組み合わせるかは森保さんを含めてチーム次第」と采配に注目する。

     ◇

 今回のW杯はこれまでの大会と違い、欧州のオフではなくシーズン中に行われる。その影響について、15日時点で「始まる実感が全くないですよね。僕がないということは選手もなかなか難しいと思う。W杯の初戦はいつやっても難しいが、いきなり激しい試合になるとは思えない。様子見になるんじゃないかな」と予測した。

 日本は23日の1次リーグ初戦で、過去4度優勝の強国ドイツに挑むが、岡崎は「フラットに見てもチャンスがある」と言い切る。ドイツは2014年ブラジル大会を制したメンバーから世代交代が進み、経験値の面で「確証があるチームではない」からだ。

 対する日本の武器を「一番はディフェンスライン」とし、吉田麻也主将(シャルケ)や冨安健洋(アーセナル)ら欧州組への信頼を口にする。

 中盤は鎌田大地(フランクフルト)、堂安律(フライブルク、尼崎市出身)らドイツで活躍する選手も多く、過去2大会で得点を奪ってきた岡崎は「単純に何かやってくれそうだな」と期待に声を弾ませた。

スポーツワールドカップ22岡崎慎司×兵庫
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