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全国大会の兵庫県予選決勝でチームを指揮する宮城佳代子さん(右)=10月、神戸市須磨区のグリーンアリーナ神戸
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全国大会の兵庫県予選決勝でチームを指揮する宮城佳代子さん(右)=10月、神戸市須磨区のグリーンアリーナ神戸
8人のわが子と写真に納まる宮城佳代子さん(後列中央)。後列右端は次女の美海選手=神戸市北区(提供)
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8人のわが子と写真に納まる宮城佳代子さん(後列中央)。後列右端は次女の美海選手=神戸市北区(提供)

 来年1月の全国U15(15歳以下)バスケットボール選手権女子に出場する神戸市北区のクラブチーム「North Wave(ノースウエーブ)」。監督の宮城佳代子さん(42)=同区=は8児の母でもある。19歳から1歳までの子どもを育てながら、ハイレベルなチームで指導し「やれることすべてに全力を尽くしたい」と活力にあふれる。

■子どもは体育館で育った

 今年10月、同大会の兵庫県予選決勝。ノースウエーブは前回の全国大会で8強入りした百合学院中(尼崎市)を相手に守りを固めた。第1クオーターで19-4と圧倒すると、次女の美海(ちゆら)選手(14)を中心に攻め、67-50で初制覇した。

 優勝インタビューで宮城さんは「普段通りにやれば勝てると選手に伝えていた。うれしいですね」と目を細めた。

 神戸市垂水区出身で、神陵台中でバスケットを始めた。伊川谷高、大阪体育大を経て結婚。夫の地元沖縄県で8年間を過ごした。

 指導人生の始まりは沖縄時代。住んでいた宜野湾市内の小学校でバスケットのコーチがおらず、指導を頼まれた。ベビーカーにわが子を乗せて練習場に向かい「子どもは体育館で育った」と宮城さんは笑う。

 30歳の頃、夫が公務員に転職するのに伴い、家族で神戸に転居。現在、結成5年目のノースウエーブで週5~6日、練習をみる。そんな監督を、山岡千桜(ちさ)選手(15)は「とても明るくて話しやすい。試合で私が弱気になると『自分が点を取るつもりでやろう。千桜ならできる』と言ってくれる」と感謝を口にする。

■8人がみんな違っていて

 宮城さんの一日のスケジュールはこうだ。午前7時に起床。食事を用意し、子どもを保育園に送って、同9時からパート勤務。夕方前に保育園に迎えに行き、夕飯を食べさせて、午後6時半から練習に入る。

 同9時の帰宅後も、ほかの子どもたちの食事準備、幼児の入浴の世話などで慌ただしい。それでも性格や話しぶりなど「8人がみんな違っていて、子育ては面白い」とわが子を見やる。

 名前もそれぞれに個性的だ。四男の弾琥(だんく)君(9)は「バスケットや野球で通用するように」、末っ子の虹宙(にらい)ちゃん(1)は「幸せが広がりますように」という願いが込められている。弾琥君はバスケットの審判に関心があるようで、小学3年ながらノースウエーブの練習試合で笛を吹く腕前だ。

 全国大会は来年1月4日、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで幕を開ける。美海選手はシュートが入らないときも監督である母から「自信を持ってどんどん打ちなさい」と背中を押されるといい、「お母さんを全国大会に連れていけてうれしい。1位をプレゼントして笑顔になってくれたら」と話す。

 家族のサポートも受けながら、バスケットに家事、育児にと全力投球の宮城さんは「いろいろと、やることがあってうれしい。選手たちの成長の過程を見るのが楽しみです」とひのき舞台を待つ。

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