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流血しながら錦富士(左)に攻め込む貴景勝=15日、両国国技館
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流血しながら錦富士(左)に攻め込む貴景勝=15日、両国国技館

 大相撲初場所で、ハイレベルな成績での優勝を条件に綱とりの可能性が示唆されている大関貴景勝(兵庫県芦屋市出身)が18日の琴ノ若戦を落とし、手痛い2敗目を喫した。横綱審議委員会(横審)の内規では大関が2場所連続で優勝するか、それに準じる成績が昇進条件とされる綱とり。千代の富士以降、16人の昇進決定場所の結果を見ると、若乃花が12勝3敗で昇進した例はあるが、2場所連続優勝の内規には合致していた。貴景勝の先場所は優勝同点(12勝3敗)なだけに、もう負けられない状況だ。

 貴景勝が2敗をキープして優勝した場合、13勝2敗がハイレベルにふさわしいのか。一つの指標として千代の富士以降を調べると、4人いた。

 北勝海(現八角理事長)、大乃国(現芝田山広報部長)、曙、武蔵丸が該当し、曙と武蔵丸は内規に沿う2場所連続優勝だった。北勝海は優勝こそ逃したが、前の場所は優勝(12勝3敗)。大乃国は2場所連続で賜杯に手が届かなかったが、その前に15戦全勝の成績を上げていた。

 つまり、直近3場所の結果も昇進の議論を左右しそうだ。貴景勝がこのまま2敗を保って賜杯を抱いた場合、3場所で計35勝10敗となる。

 だが、大乃国は計40勝と白星を量産。貴景勝昇進の可能性を広げるため、昇進の最低ラインを調べると、武蔵丸は計34勝で、もう1敗できる計算になるが、武蔵丸は8勝7敗の翌場所から先述の通り、2場所連続優勝で綱とりに成功している。

 また、3場所計35勝の横綱昇進は、千代の富士以降1例もない。18日の2敗目で、昇進問題を預かる審判部の粂川副部長(元小結琴稲妻)もハイレベルの観点から「当然厳しくなる」と指摘する。

 19日に霧馬山と対戦する貴景勝は、現状最高となる13勝2敗が必須。好内容も残して自身3度目の優勝につなげ、先場所の優勝同点と併せて機運上昇に懸けるしかない。

 兵庫県出身110年ぶりの横綱誕生へ、目の離せない取組が続く。

 【兵庫県出身の横綱】第23代横綱の大木戸ただ1人。1876(明治9)年5月生まれで、魚崎村(現神戸市東灘区魚崎南町)出身。1913(大正2)年に横綱に昇進した。

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