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女子フリー 演技する坂本花織(撮影・堀内 翔)
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女子フリー 演技する坂本花織(撮影・堀内 翔)
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女子フリー 演技する坂本花織(撮影・堀内 翔)

 五輪メダリストになった今も、坂本は「緊張しい」だ。「どの大会でも手が震える」。苦い記憶が呼び起こされる会場なら、なおさらだ。

 2019年の世界選手権ではフリーで失速し、メダルを逃した。4年を経て日本のエースとなった22歳は、因縁のリンクに足を踏み入れた。

 演技後半だった。連続ジャンプの最初の3回転フリップが、1回転になった。4年前の悪夢再び。「同じミス。情けない」

 それでもすぐ気持ちを切り替えられるのが、今の坂本だ。直後のトーループは、予定通り3回転に持ち込んで立て直した。10点満点で表現面を評価する演技構成点は、全3項目で9点台をそろえた。

 米国に2週間滞在した昨春、元世界女王の佐藤有香さんに教わり、スケーティングの基礎に立ち返る機会があった。それまでは「全力で滑る癖」があったという坂本だが、「(刃の)ちゃんとした場所に体が乗れば、勝手に滑ると分かった」。体力の消耗を抑えながら加速する感覚を養い、今に生かす。五輪の表彰台に立った後も、進化の果ては見つからない。

 この日は演技後に気落ちし、両手で顔を覆って泣いた。SPとの合計得点で優勝が決まると、今度は安堵(あんど)の涙が止まらない。「来シーズンはすべてが完璧な演技をしたい」。大歓声を惜しまないファンに誓った。(藤村有希子)

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