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コンディショニングパートナー契約を結んだウィルミナの幸村潮菜社長(右)とINAC神戸の安本卓史社長(左)。中央はMF伊藤美紀=ノエビアスタジアム神戸
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コンディショニングパートナー契約を結んだウィルミナの幸村潮菜社長(右)とINAC神戸の安本卓史社長(左)。中央はMF伊藤美紀=ノエビアスタジアム神戸

 女子選手の月経に関する悩みを軽減しようと、サッカーWEリーグのINAC神戸が、化粧品メーカー「ウィルミナ」(本社・東京都)とコンディショニングパートナー契約を結んだ。同社が展開するオンライン診察と処方が可能なサービスを活用。低用量ピルの服用などで本来のプレーが発揮できるようにし、スポーツ界全体に対策の浸透も図る。

 12日の契約締結の記者会見には、同社の幸村潮菜社長、INAC神戸の安本卓史社長とMF伊藤美紀が出席。幸村社長は「試合と生理が重なり力が出し切れなかったという選手を一人でも減らしたい」と力を込めた。

 腹痛や腰痛など強い月経痛が起こる月経困難症や、月経前に体調不良になる月経前症候群など婦人科系の問題は、選手のコンディションに大きな影響を与える。INAC神戸の選手、スタッフ30人のアンケートでは、月経痛があると答えた人は43・3%もいた。

 低用量ピルは痛みを抑えたり、試合に備えて周期をずらしたりすることができる。ただ、INAC神戸で服用している選手はゼロ。伊藤は「日本ではあまり使われていないのが実情。知識がない選手が多く、試合や遠征の移動で病院に行くのが難しいという問題もある」と打ち明ける。

 今回活用するのは同社の「HERDAYS(ハーデイズ)」というサービス。オンラインで医師の診察を受け、決済、薬の処方までをワンストップでできる。伊藤自身は過去に低用量ピルを服用していたが、体質に合わず使用を中断した経験がある。当時は「薬を変えられるということを知らなかった」といい、「このサービスでINAC神戸の選手がモデルケースになっていければいい」と話した。

 選手だけでなく、監督やコーチ、スタッフに向けた医師の講座も予定。安本社長は「一緒に学んでいくことが大事」と強調し、アカデミーに所属する10代の選手への啓発も進めるという。

 ウィルミナはアスリート向けに低用量ピルの服用ガイドラインを作成する方針で、幸村社長は「月経対策のスタンダードをINAC神戸とともにつくり、広げていきたい」と意気込んだ。(今福寛子)

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