明治安田J1リーグ第3節の26日、3連覇を狙うヴィッセル神戸は、本拠地ノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で京都サンガFCと対戦し、1-1で3戦連続の引き分けとなった。後半追加タイムに佐々木の得点で追い付いた。3分けの勝ち点3。開幕から3戦連続の未勝利は、2022年以来3年ぶり。
1点を追う後半追加タイム。敗色濃厚の神戸は、いったんは大迫がゴールネットを揺らしたが、オフサイドで取り消しに。それでも諦めず、ほぼ最後のプレーで佐々木が中央を突破し、右足で左上に突き刺した。今季から神戸のエースナンバー「13」を背負う期待株が、「ホイッスルが鳴るまで諦めない」という執念を見せた。
重くのしかかった序盤の失点は、痛いミスからだった。前半13分、神戸は広瀬のスローインを受けた扇原が、広瀬に戻そうとしたボールを奪われた。ラファエルエリアスにドリブルで持ち込まれ、好パスを受けたマルコトゥーリオに股抜きで決められた。
前節名古屋戦の2失点を受け、対応の細かい部分を修正したはずだった。吉田監督が「京都はやり方を間違えると危険なチーム」と警戒した通り、強力な前線にしてやられた。2戦連続で先制点を許す苦しい展開で1点が遠く、引き分けに持ち込むのがやっとだった。
過密日程で週2試合以上が続く8戦のうちの6戦目。宮代、井手口、酒井ら主力の離脱が相次ぐ中で、ついに武藤までもが前節名古屋戦の負傷で欠場。ただ、大迫は「今いるメンバーで勝ちにつなげられれば、戻ってきたときにいい補強になる」と言う。中2日で迎えるホームの福岡戦こそは、勝利を手にしたい。(井川朋宏)