史上最速でリーグ優勝を決め、ナインから胴上げされる阪神タイガースの藤川球児監督=7日、西宮市の甲子園球場(大田将之)
史上最速でリーグ優勝を決め、ナインから胴上げされる阪神タイガースの藤川球児監督=7日、西宮市の甲子園球場(大田将之)

 2年ぶりにセ・リーグ優勝を果たしたプロ野球の阪神タイガース。1950年の2リーグ分立後、史上最速となる「9月7日」に歓喜の瞬間を迎えた。投打に圧倒的な強さを誇ったのは事実だが、交流戦では7連敗を喫するなど足踏みした時期もあった。なぜ、今季の阪神は球史に残る「スピード優勝」を達成できたのか? 要因を探った。(大原篤也)

 従来のプロ野球記録は1990年の巨人が2連覇を決めた「9月8日」。藤田元司監督が率いた当時は130試合制(現在は143試合制)で、20勝の斎藤雅樹ら2桁勝利をマークした投手5人だけで計71勝を挙げた。88勝42敗(6割7分7厘)と他球団を相手にせず、2位広島に22ゲーム差をつける独走。ちなみに、阪神は52勝78敗で首位と36ゲーム差の最下位だった。

 試合数が違い、交流戦もなかった当時とは単純に比較できないが、今季の阪神が早々と優勝を決めた要因はいくつか考えられる。

 ■交流戦はパが上位独占