神戸イレブンやスタッフらと共に喜ぶトゥーレル(前列右端)と通訳の公文栄次さん(同左から2人目)=6日午後、茨城県鹿嶋市、メルカリスタジアム(撮影・丸山桃奈)
神戸イレブンやスタッフらと共に喜ぶトゥーレル(前列右端)と通訳の公文栄次さん(同左から2人目)=6日午後、茨城県鹿嶋市、メルカリスタジアム(撮影・丸山桃奈)

 6日にサッカーJリーグ1部(J1)百年構想リーグの優勝を決めたヴィッセル神戸。この日は負傷欠場したが、在籍5年目で四つのタイトルに大きく貢献したのが、ブラジル人の守備の要マテウス・トゥーレル(27)だ。その支えとなり、喜び合ったのが「ブラザー(兄弟)」と呼び合うポルトガル語通訳の公文栄次さん(49)。リーグを代表するDFに上り詰めるまで、苦楽をともにしてきた。

 高知市出身の公文さんは中学卒業後にサッカー留学で5年間、ブラジルで生活。日本フットボールリーグ(JFL)の栃木SCなどでFWとしてプレーした後、2003年からJ1柏レイソルで通訳を担った。「文化も考え方も全く違う。ごまかさず、表裏なく誠実に」と、外国人選手らと信頼関係を築いてきた。

 15年に神戸へ移り、22年夏、トゥーレルが加入してきた。当時、世界的名手アンドレス・イニエスタさんが目立つチームで、23歳の青年は「まじめでシャイ。一歩引いていた」と、公文さんの目には遠慮がちに映った。せめて安心して生活してもらおうと食事や買い物、散髪に付き添い、自宅でコーヒーを飲みながら雑談するなど、長い時間を一緒に過ごした。