戦国時代を舞台にした異色の推理小説が原作の映画「黒牢城」のロケが、昨年11月、兵庫県丹波篠山市北新町の国史跡・篠山城跡で行われた。織田信長に反旗を翻し、有岡城(伊丹市)に籠城した戦国武将・荒木村重が、天才軍師・黒田官兵衛の助言を得て、城内で相次ぐ奇怪な事件の謎を解く。人気作家・米沢穂信さんの直木賞受賞作を、世界的な名匠・黒沢清監督(神戸市出身)が映像化した。監督、舞台ともに、兵庫県にゆかりの深い作品となっている。
■黒沢清監督がメガホン、本木雅弘さん主演
原作は有岡城主・村重が、帰順を促しに訪れた官兵衛を幽閉した史実を基にしている。歴史ものとミステリーが融合した小説で、映画では、村重を俳優・本木雅弘さん、官兵衛を菅田将暉さんが演じ、吉高由里子さん、柄本佑さん、オダギリジョーさんらが脇を固めている。
黒沢監督は、「CURE」やベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)に輝いた「スパイの妻」などで国際的に知られる。「黒牢城」は監督初の時代劇映画で、脚本も担当。昨年10~11月に、松竹・京都撮影所のほか、国宝・姫路城や京都の大覚寺などで撮影した。
篠山ロケでは、篠山城跡の南側広場に、有岡城の総構えを再現するため、城門や物見櫓、村人の住居を建築。城門の中に様々な物資が運び込まれ、入れ違いに武装した兵の隊列が門を出ていく冒頭シーンをカメラに収めたという。
「最高に面白い原作に出合えたことが何よりの幸運」と黒沢監督。「時代劇も推理ものも僕は初めてで、うまく映画化できるか不安もありました。荒木村重という人物の謎と魅力に導かれて、どうにか駆け抜けました」と撮影を振り返っている。
篠山城跡では、これまで木村拓哉さんが織田信長を演じた映画「レジェンド&バタフライ」などのロケがあった。市担当者は「映画が、丹波篠山や篠山城跡に関心を持つきっかけになれば」と期待している。
「黒牢城」は6月19日に全国公開予定。(堀井正純)
























