イスラエル軍による攻撃を捉えた監視カメラの映像=9日、カタールの首都ドーハ(ゲッティ=共同)
 イスラエル軍による攻撃を捉えた監視カメラの映像=9日、カタールの首都ドーハ(ゲッティ=共同)

 【ニューヨーク共同】米紙ウォールストリート・ジャーナル電子版は12日、複数の米高官の話として、イスラエルがパレスチナのイスラム組織ハマス幹部を狙ったカタールでの空爆を米軍に通知したのは数分前で、標的に関する正確な情報は提供しなかったと報じた。

 米防衛当局者は空爆を「全く想像できなかった」とし、通知が直前すぎて「止めることは不可能だった」としている。

 同紙によると、イスラエル軍はF15戦闘機8機とF35戦闘機4機を投入し、紅海の北部から弾道ミサイルを発射。宇宙空間に達する高度で、アラビア半島の反対側にあるカタールの首都ドーハの建物に命中した。サウジアラビアの領空を侵犯したという非難を回避するため、このような手段を選んだとみられる。

 イスラエルからの通知を受け、トランプ大統領はウィットコフ中東担当特使にカタールへの警告を指示したが、間に合わず、カタールに情報が伝わったのは空爆の約10分後だったという。

 米国は宇宙空間での熱感知によってミサイルの発射と軌道を分析し、ドーハが狙いだと特定した。