決算説明会で記者の質問に答えるトヨタ自動車の近健太CFO(右)=5日午後、東京都内
 決算説明会で記者の質問に答えるトヨタ自動車の近健太CFO(右)=5日午後、東京都内

 トヨタ自動車は5日、2026年3月期の連結純利益予想を従来の2兆6600億円から2兆9300億円に上方修正した。これまで前期比44・2%減としていたが、38・5%減となる。為替レートを従来より円安ドル高に想定したほか、堅調な販売動向を踏まえた。売上高も1・0%増の48兆5千億円から2・0%増の49兆円に引き上げ、過去最高を見込む。

 ただ、重しとなっているトランプ米政権の関税政策の影響額は、本業のもうけを示す営業利益ベースで従来想定より500億円拡大し、1兆4500億円に上るとの見通しを示した。

 26年3月期のトヨタ単体の世界販売計画台数は、従来の1040万台から1050万台に引き上げた。販売は北米の好調さが目立っている。

 近健太最高財務責任者(CFO)は5日の決算説明会で、中国資本の半導体企業ネクスペリアの製品供給懸念について、足元で影響はないとした上で「状況を注視している」と述べた。