「兜町の男」を書いた黒木亮(左)から時計回りに清水一行、梶山季之、池井戸潤、高杉良、城山三郎(コラージュ)
「兜町の男」を書いた黒木亮(左)から時計回りに清水一行、梶山季之、池井戸潤、高杉良、城山三郎(コラージュ)

 小説であれ、ノンフィクションであれ、読者を魅了する華のジャンルは人物評伝といってよい。その時代に起きた出来事に主人公がどう反応し、どんな行動を取り、何を発言したのか。どんな仲間が集まり、ともに何を生み出したのか。その軌跡は同時代の実相を映し出し、今に至る課題を浮かび上がらせる。