【サマルカンド共同】野生動植物の国際取引を規制するワシントン条約の締約国は4日の全体会合で、ウナギ全種を規制するとした欧州連合(EU)などによる提案の採用見送りを決め、不採択にした。先月27日の委員会で、日本などの反対多数により否決していた。
全体会合はウズベキスタンのサマルカンドで開かれた。規制を提案したのはEUとパナマ。ニホンウナギを含めた全種を輸出国の許可が必要な「付属書2」に載せるよう求めたが、委員会では反対が投票数の7割を超えた。
EUは既に規制対象となったヨーロッパウナギの保全を厳格に進めるため、ニホンウナギなどにも対象を広げる必要があると訴えていた。日本政府の代表団を率いた水産庁の信夫隆生次長は「過剰規制だ」と改めて批判した。適正な資源管理が必要なのは「どの国も一緒の考えだ」と述べ、今後も国際協力に取り組む考えを示した。
日本は世界最大のウナギ消費国。供給の7割を中国などからの輸入に依存する。
全体会合での決定は当初5日の予定だったが、審議が早まった。

























