大英博物館などのチームは、英南東部の遺跡で人類が40万年前に火をおこしていたことを示す最古の証拠を見つけたと英科学誌ネイチャーに11日発表した。火花を出すのに使ったとみられる黄鉄鉱の破片や、700度以上の温度で繰り返し熱せられた粘土の塊を見つけた。チームによると、これまで最古の火おこしの証拠は5万年前。35万年さかのぼることになる。
証拠が見つかったのは英南東部サフォーク州のバーナム遺跡。ネアンデルタール人の遺跡とみられる。チームは「火おこしは人類進化において極めて重要な転換点。脳のサイズが大きくなる過程で獲得し、社会の形成に貢献した」と指摘した。
チームは遺跡から、黄鉄鉱とともに火花を出すのに使われたとみられる石を発見。遺跡の同じ場所が700度以上の温度で繰り返し熱せられていることから、山火事などではなく、人類が意図的に火をおこしていたと結論付けた。たき火や炉として利用していたとみている。黄鉄鉱は他の地域から持ち込まれた可能性が高いという。
























