フィギュアスケート男子ショートプログラムにラトビア代表で出場したフェディル・クリシュ=10日、ミラノ(AP=共同)
 フィギュアスケート男子ショートプログラムにラトビア代表で出場したフェディル・クリシュ=10日、ミラノ(AP=共同)

 【ミラノ共同】ミラノ・コルティナ冬季五輪のフィギュアスケート男子にラトビア代表で出場したフェディル・クリシュ(20)は、戦時下の母国ウクライナからラトビアに避難し、約2カ月前にラトビア国籍を取得したばかりだ。10日のショートプログラムでは転倒もあって28位に終わり、フリーには進めなかった。

 ウクライナの首都キーウ生まれ。ラトビアやウクライナのメディアによると、2022年2月にロシアの侵攻が始まるとラトビアに避難。国籍はなかったが、23年からはラトビア代表として国際大会にも出場してきた。

 五輪出場には代表する国の国籍が必要なため、競技の練習に加えて猛勉強に励んだ。ロッカールームでは他の選手がラトビア語で話しかけ、言語習得を後押し。「祖国の裏切り者」「徴兵逃れ」との批判もあったが、昨年12月に国籍を取った。

 直前につかんだ五輪の舞台。演技後の取材に、転倒に悔しさをにじませながらも「緊張はしなかった。これまでとは全く別の新しい感覚だった」と振り返った。