海洋研究開発機構などのチームが分析した小惑星リュウグウの2種類の砂試料(JAXA、海洋機構提供)
 海洋研究開発機構などのチームが分析した小惑星リュウグウの2種類の砂試料(JAXA、海洋機構提供)

 海洋研究開発機構などのチームは、探査機はやぶさ2が採取した小惑星リュウグウの砂試料から、生物の遺伝子の材料となる5種類全ての塩基を発見したと、16日付の英科学誌に発表した。地球が誕生する前の太陽系で遺伝物質の材料が生成されたメカニズムや、生命の起源を解明する手掛かりになると期待している。

 5種類の塩基は、米探査機オシリス・レックスが持ち帰った小惑星ベンヌの試料や、地球に飛来した隕石からも検出されている。生命の原材料は太古の地球に降り注いだ小惑星が運んだとの説がある。海洋機構の古賀俊貴ポストドクトラル研究員は「塩基は太陽系形成過程で普遍的に生成され、地球に供給された可能性がある」と語った。

 5種類はアデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシルで、遺伝物質のDNAやRNAを構成する。これまでリュウグウ試料からウラシル以外は見つかっていなかった。チームは今回、試料計約20ミリグラムを水や塩酸に浸して内部の物質を抽出し、5種類を確認した。

 リュウグウは、地球と火星の公転軌道近くを回る小惑星。