石畳が敷かれたミラノ・コルティナ冬季パラリンピックの会場=3月、イタリア・コルティナダンペッツォ(共同)
 石畳が敷かれたミラノ・コルティナ冬季パラリンピックの会場=3月、イタリア・コルティナダンペッツォ(共同)

 ミラノ・コルティナ冬季五輪とパラリンピックの競技会場は環境への配慮や経費削減のため既存施設が活用されたが、凹凸の激しい通路など、障害がある観客にとっての「壁」が目立った。スポーツ観戦環境の改善に取り組む団体は、会場の新設や改修では当事者の目線が重要と指摘する。

 大会は2~3月にイタリア北部の複数都市で開催。共同通信は会場のバリアフリーの状況を確認し、障害や年齢にかかわらず誰もが観戦を楽しめるよう活動する「VER Sports Base」の宇野奈穂代表(39)に見解を尋ねた。

 スキー競技が行われたテーゼロの会場は1990年代の開業で、今大会のため観客席などが整備された。だが、凹凸のある砂利道にマットを敷いた通路を宇野さんは「傾斜もあり、車いすや視覚障害の人が通行しにくい」と指摘。案内図の文字が小さく、車いす席前の柵が視界を遮っているとして「これが国際大会の会場とは」と絶句する。

 56年の五輪でも使われたコルティナダンペッツォの会場は今大会でカーリングの舞台となったが、敷地内はでこぼこの石畳のままだった。