ドイツのパスポート(共同)
 ドイツのパスポート(共同)

 【ベルリン共同】ドイツ政府は、ナチスの迫害により国籍を放棄したり、喪失したりした人々に対する償いとして、国籍法を改正した2021年から今年3月末までに被害者とその子孫のうち計約5万2千人にドイツ国籍を与えた。左派党のフェラト・コチャク連邦議会(下院)議員が5日、自身の質問への政府回答として明らかにした。

 ドイツ政府は国籍法の改正により、政治や人種、宗教を理由に迫害されたユダヤ人らについて、ドイツ語能力の証明を不要とするなど国籍を取得しやすくした。

 これを受け、3月末までに約10万人がドイツ国籍の取得を申請。ドイツのメディアによると、ナチス時代にドイツから逃れたユダヤ人らが住むイスラエルや英国から多くの申請があった。英国からの申請が多い背景には、同国の欧州連合(EU)離脱が影響しているとの報道もある。

 コチャク氏はインスタグラムで「ナチスの犯罪に時効はない」と強調。申請却下の割合が低いと評価する一方、当局の対応が追い付かずに申請が滞っているとして「処理の迅速化」を求めた。