横浜市の「根岸住宅地区」=19日(共同通信社ヘリから)
 横浜市の「根岸住宅地区」=19日(共同通信社ヘリから)

 太平洋戦争後に連合国軍総司令部(GHQ)に接収され、米軍人と家族が居住してきた横浜市の「根岸住宅地区」が30日、国に返還された。防衛省南関東防衛局の鋤先幸浩局長が市役所で山中竹春市長と面会し、返還を報告。山中市長は「約80年を経て返還が実現した。長年の悲願が実り、大変うれしい」と述べた。

 鋤先局長は「土地所有者には長きにわたり、地区の安定的使用に理解と協力を賜った」と謝意を示し、9月に返還式典を開くとした。山中市長は「市民の期待を受け止め、跡地利用の取り組みを加速する」と語った。

 同地区は市中心部の約43ヘクタールの土地で、1947年に接収された。2004年に日米合同委員会で全面返還に合意。15年までに米軍人らは退去し、現在は防衛省が原状回復作業を進めている。

 市は跡地利用に向け、市立大学の医学部や研究施設、住宅地を整備する計画を示す。国有地と民有地が混在し、土地区画整理事業完了までには10年以上かかる見通し。

 横浜市では戦後、中心市街地など約1200ヘクタールが接収された。