実験で尿のにおいを嗅ぐネコ(岩手大提供)
 実験で尿のにおいを嗅ぐネコ(岩手大提供)

 ネコの尿には個体ごとに種類や比率が異なる特殊な脂肪酸が含まれ、この物質を基に仲間のにおいを嗅ぎ分けて個体識別していることを世界で初めて解明したと、岩手大などの国際研究チームが20日、国際科学誌に発表した。チームはネコがにおいを嗅いだ後の独特の表情に着目して実験を繰り返し、ネコの尿が「においの名刺」として働く仕組みを解明する手掛かりとなった。

 ネコがマーキングした尿から相手の情報を得ていることは知られていたが、関係する成分は未解明だった。尿臭の抑制や、希少なネコ科動物のモニタリング調査などへの応用が期待される。

 チームの宮崎雅雄岩手大教授(分子生体機能学)によると、ネコは見知らぬ個体の尿のにおいなどを嗅ぐと、口を半開きにしてぼんやりと固まる「フレーメン反応」と呼ばれる表情を見せる。チームは成分を細分化した尿を別の個体に嗅がせ、この反応の有無を観察する実験を繰り返した。