兵庫県は18日、2025年度の一般会計決算見込みで、収入に対する借金返済額の割合を示す「実質公債費比率」が悪化し、新たな県債(借金)発行に国の許可が必要な「起債許可団体」に移行したと発表した。県が同団体になるのは14年ぶり。県は同日、公共工事を抑制するなどし、同団体からの脱却を目指す「公債費負担適正化計画」案を公表した。
県によると、25年度決算見込みで実質公債費比率(3カ年平均)は19・2%となり、起債許可団体の基準の18%を上回った。都道府県の許可団体は北海道、新潟県と合わせて3自治体になる。兵庫県は07~11年度にも許可団体に陥っていた。
実質公債費比率は、借金の返済に充てる「県債管理基金」の積立不足額などを基に算定。県は阪神・淡路大震災の復旧・復興事業や、破綻状態だった分収造林事業などの債務処理で同基金を取り崩してきた。同基金に他の基金を集約する手法を見直した影響もあり、財政指標上の残高は4742億円で、国が定める水準の5割程度にとどまる。
阪神・淡路後の低金利時代に先行投資した防災・減災のインフラ整備の借金を含め、全体の県債残高は4兆8141億円。長期金利が上昇しており、今後、多額の利子負担が発生する。
県が今回示した試算では、31年度に財政破綻が懸念される「早期健全化団体」に転落する恐れがある。県は7月、県債の借り換えで違法性のある会計処理があったと公表。この処理を修正したことも実質公債費比率の悪化につながった。
県は、まずは早期健全化団体への転落を回避し、最終的に起債許可団体から抜け出すため、公債費負担適正化計画を2段階で策定し、総務省に提出する。
第1段階の案の計画期間は26~35年度で、県は27年度以降、公共工事などの投資事業を現行より少なくとも10%抑制。さらに県債管理基金を国債購入などに活用し、運用益を確保する。7月に公表した素案では、使い道が決まっている「特定目的基金」を県債管理基金に積み替えるとしていたが、当面は見送る。
27年度以降、歳入と歳出を全般的に見直し、県債管理基金への積み立てに充てる方針。28年度には第2段階の計画を策定する。(岡西篤志)























