法務省は、民法の不法行為に関する規定の在り方を見直す研究会を設置する。山下貴司法相が29日の閣議後記者会見で明らかにした。インターネット上の誹謗中傷の深刻化に伴い、慰謝料算定時の基準の明確化を目指す。未成年者の性被害が相次いでおり、損害賠償請求権の消滅時効の起算点についても検討する。不法行為の規定は1896(明治29)年の民法制定時からほぼ変わっておらず、法改正が実現すれば初の大幅見直しとなる。
研究会は、民法の専門家や裁判官ら10人で構成。30日に第1回会合を開く。結果がまとまれば、法制審議会(法相の諮問機関)に諮問する。
現行民法には慰謝料額の算定方法に関する規定がない。裁判所が裁量で金額を算出し、金額の根拠も明らかにされてこなかった。物的損害に比べ、誹謗中傷などの精神的損害に対する慰謝料の金額が低いと感じる当事者や弁護士が多かった。
十分な救済につながっていないとの指摘を踏まえ、日弁連は2022年、新たな条文を設けることなどを柱とする「立法提言」を公表した。























