国際刑事裁判所の赤根智子所長
 国際刑事裁判所の赤根智子所長

 【ニューヨーク共同】国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長は2日、国連総会で事前収録のビデオ形式で年次報告を行った。米国によるICCへの制裁は「司法の進行を妨げ、裁判所が設立目的を果たすことを阻む試みだ」と非難し、「ICCは法と証拠のみに基づき独立性と公平性をもって、重大犯罪の被害者のために任務を遂行し続ける」と強調した。

 赤根氏はトランプ米政権から制裁対象に指定されニューヨーク訪問が困難になり、国連総会がビデオ報告を認めることを決定していた。ICC所長は毎年秋、総会で活動について報告している。

 赤根氏はICCの裁判官18人のうち9人が「独立した司法上の任務を果たしたこと」を理由に制裁対象に指定されたと指摘。ロシアの裁判所が昨年12月に赤根氏らに欠席裁判で有罪判決を言い渡したことにも言及し、裁判官らへの「処罰」は、司法の独立自体を標的にするものだと批判した。

 裁判所を守ることは「法の支配に基づく国際秩序を守ることだ」と訴え、ICC締約国に支援を呼びかけた。報告終了後には議場から拍手が起きた。。