「ローレンみたいにコミカルな演技を求められる役は、悲劇のヒロインよりずっと難しい」と話す清水くるみ
 「ローレンみたいにコミカルな演技を求められる役は、悲劇のヒロインよりずっと難しい」と話す清水くるみ

 米ブロードウェーで人気を博し、日本でもヒットしたミュージカル「キンキーブーツ」が主要キャストを一新し、4~6月に東京と大阪で上演される。新キャストの田村芽実と清水くるみが稽古場で取材に応じ「大好きな作品」の一員となる喜びと意気込みを語った。

 経営不振に陥った靴工場の跡取りチャーリーが、派手なメークや衣装のドラァグクイーンのローラに出会い、差別や偏見を捨ててドラァグクイーン専門の“奇抜な”ブーツ工場として再生する物語。田村と清水は靴工場の従業員ローレンをダブルキャストで演じる。

 過去3回の日本版公演を「全部見た」という清水。「客席から拍手だけでなく歓声が上がる。日本では見たことのない盛り上がりで、衝撃だった」と話す。田村も「華やかさの中に人生の機微がしっかり描かれていて、大切なことを教えてくれる作品」と熱弁する。

 役作りでは、お互いの存在が刺激になっているという。「くるみんの落ち着いた雰囲気に憧れる」と田村。清水は「めいめいはパワフルで、歌が上手。いつも教えてもらっている」と感謝した。

 休憩中に手料理を交換して食べるなど仲の良い2人だが、自宅での過ごし方は正反対のようだ。「稽古ではいくらでも動けるけど、家では動く気がしない」という田村に対し、清水は「家にいると常に用事を見つけて動いてしまうタイプ」。対照的な2人が演じる、異なる魅力のローレンに注目だ。