災害が起きる恐れがある際に出される気象庁の「防災気象情報」が大きく変わった。河川氾濫や大雨、土砂災害、高潮の四つの災害について、危険度に応じた1~5のレベルを冒頭に示し、統一した名称の気象情報を併記する。取るべき行動を直感的に理解できるようにすることで、迅速な避難を促す狙いがある。
災害から命を守るために欠かせないのが、気象庁や自治体が出す情報だ。住民が戸惑わないよう、国や県、市町村は新しい情報の意味と必要な行動について、周知や啓発に努めねばならない。
防災気象情報は自治体が避難指示などを出す際の基準となる。これまでは災害ごとに「警報・注意報」や「警戒情報」など表現が異なり、危険度のレベルもまちまちで、混乱を招くとの指摘も多かった。
今回の改定では、四つの災害ともリスクの高い方からレベル5は「特別警報」、同4は「危険警報」、同3は「警報」などと統一した5段階で発表する。特に重要なのが、避難指示に相当する危険警報の新設だ。レベル3で高齢者らに避難を呼びかけ、同4では危険な場所にいる全員の退避を求める。同5はすでに命の危険が差し迫っており、その前に安全な場所に移動することで被害の軽減につなげる必要がある。
住民への避難指示などの発表は今後も自治体が判断する。防災気象情報との関係が明確になることで迷いも減るだろう。住民は、危険警報が出る際は重大な災害が起きる可能性が著しく高まっている状況だと再認識したい。自身や家族の安全を守るために、警戒レベルに応じた行動パターンや避難場所・経路などを事前に確認しておくことが肝要だ。
河川氾濫については、少し複雑な点がある。監視対象となる「洪水予報河川」は全国に約400ある1級河川などの大きな川に限られ、兵庫県内では加古川、揖保川、円山川、千種川など11河川となる。
これらの河川で氾濫が発生するか、切迫した場合には「レベル5氾濫特別警報」が出される。それ以外の中小河川は「大雨」の情報の中で危険性を伝え、従来の洪水警報・注意報は廃止した。気象庁ホームページの「キキクル」で土砂災害や浸水の危険度分布を把握できる。国や自治体の情報やハザードマップも活用し、自宅や職場周辺の災害リスクを知り早めの行動に生かしてほしい。
これから大雨や台風などの災害が起きやすい出水期に入る。被害を少しでも減らすために、防災・減災意識を一層高めたい。
神戸新聞ネクストで新防災気象情報の詳細を表付きで紹介しています























