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本番に向け士気を高める新妻英敏さん(2列目左から2人目)と娘の彩乃さん(同3人目)を囲む「駆け橋の会」メンバー=神戸市中央区港島中町6(撮影・後藤亮平)
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本番に向け士気を高める新妻英敏さん(2列目左から2人目)と娘の彩乃さん(同3人目)を囲む「駆け橋の会」メンバー=神戸市中央区港島中町6(撮影・後藤亮平)

本番に向け士気を高める新妻英敏さん(2列目左から2人目)と娘の彩乃さん(同3人目)を囲む「駆け橋の会」メンバー=神戸市中央区港島中町6(撮影・後藤亮平)

本番に向け士気を高める新妻英敏さん(2列目左から2人目)と娘の彩乃さん(同3人目)を囲む「駆け橋の会」メンバー=神戸市中央区港島中町6(撮影・後藤亮平)

 復興支援から始まった被災地同士の交流が、マラソンを通してさらに深まる。神戸市と仙台市の両教育委員会の職員らでつくる「駆け橋の会」は、両市で開催されるマラソン大会の度に交流会を開いている。19日開催の「第7回神戸マラソン」(神戸新聞社など共催)にも、仙台のメンバー4人が出走する。その一人、仙台市立七北田中学の新妻英敏教頭(48)は「走ることで神戸の人たちに感謝の気持ちを表したい」と話す。

 新妻教頭は2013年度に人事交流で神戸市教委に籍を置いた。マラソンが趣味で、その年に初めて神戸マラソンに出場。11年の東日本大震災当時に仙台市教育長だった青沼一民さんも一緒に出走した。その際、神戸市教委が歓迎の意味も込めて開いてくれたのが「第1回駆け橋の会」だった。

 翌14年5月には、震災後に市民ランナーの出場が可能になった仙台国際ハーフマラソンに神戸市教委メンバーが出場。新妻さんら仙台市教委側が第2回交流会を開いた。以降、大会ごとに開催し、今回が9回目。「マラソンを口実に、被災地同士、震災を伝えていくことが目的」と新妻さん。メンバーもそれぞれ20人ほどになるという。

 仙台の教育現場で、阪神・淡路大震災を知らない世代が増えてきており、新妻さんらはそんな彼らを駆け橋の会に誘う。公式な集まりではない。だからこそ、両市だけでなくどこかで災害が起きたときにもいち早くつながり、支援に向かう。「駆け橋の会」をそういう存在にしたいと願う。

 間もなく号砲。新妻さんは連続5回目の出場。昨年は脱水症状で30キロすぎで、リタイアしてしまった。「今年は何よりも完走。そしてうまくいけばサブ4(4時間以内で完走)を狙いたい」。市民ランナーとしても手を抜かない。

 娘の彩乃さん(18)は今春、神戸学院大学に進学し、防災を学ぶ。今回初めてボランティアとして神戸マラソンに参加する。娘の待つフィニッシュ地点へ。新妻さんが「感謝と友情」を胸に駆け抜ける。(坂山真里緒)

2017/11/19
 

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