聴覚障害のあるランナーをサポートしようと、神戸市とスポーツ用品メーカー「アシックス」(同市中央区)は、第7回神戸マラソンで、腕時計型の電子端末を使って情報を伝える実証事業を実施する。
コース上の全7地点をランナーが通過すると、コース攻略法などが自動的に端末の画面に表示される。当日は、事前に応募した聴覚障害のあるランナー3人が端末を装着する。
海岸線を走る神戸市垂水区のJR塩屋駅付近では、風力や風向きなどの気象情報を伝える。聞こえない歓声に代わり、あらかじめ登録した家族や友人の励ましメッセージを受け取れる。
同社スポーツ工学研究所の坂本賢志・IoT担当マネジャーは「障害のある方や高齢者らのスポーツに二の足を踏む人が、少しの補助で参加できるようにハードルを下げるお手伝いをしたい」と話す。(阪口真平)