ⓒ川崎悟司
ⓒ川崎悟司

 カンブリア紀(き)の次のオルドビス紀は、空気中の二酸化炭素(にさんかたんそ)が増(ふ)え、地球はどんどん暖(あたた)かくなった時代でした。海面が今より100メートル以上高く、広くて浅い海が広がり、海底にはサンゴ礁(しょう)のような場所もできました。

 この時代の海の王者として登場したのが、まっすぐな殻をもつタコやイカの仲間「カメロケラス」です。最大10メートルほどの巨大(きょだい)生物で、他の生き物たちを長いうででつかまえていました。殻の中は小部屋に分かれていて、体液(たいえき)の量を調整して潜水艦(せんすいかん)のようにうきしずみでき、体から水をジェットのようにふき出して進むこともできました。