YMOを連想させるテクノポップのシンセサイザー ※画像はイメージです(KaiTong/stock.adobe.com)
YMOを連想させるテクノポップのシンセサイザー ※画像はイメージです(KaiTong/stock.adobe.com)

古い宿舎で発見された謎の機器「SOLID STATE」がSNS上で大きな注目を集めている。

「先日ある宿で発見したこれ、正体のわかる方おられませんか? YMOを連想させる『SOLID STATE』 古い宿では調べても出てこないようなものが残されていることが多く、興味が尽きない」

とその模様を紹介したのは「時を感じる宿に泊まろう~ときやど」主宰の吉宮晴紀さん(@rninopon)。

メーカー名は「HITACHI」、なにやらわからないが「SOLID STATE」という表記と型番であろう「TSI-112」が印字された箱状のこの機器。調べたところこの危機は1969年に日立製作所から発売されたレストーク式インターホンで、機機、子機の組合せで手軽に通話できるため、一般家庭のみならず旅館などの業務用でも多く利用されたようだ。

SNSユーザー達から

「インターホンではないですか? 一般住宅の門の所にインターホンって有りますよね。それと同じだと思います  客室と番台(フロント)をインターホンで会話できる様にしていたのでしょう。今なら客室の連絡用の電話になっていますね」
「懐かしい! うちの実家の旅館でも昔同じような物を使っていました。帳場と従業員用の食堂をつないであって、帳場で受けた客部屋からの連絡を食堂側で待機している中居さんに中継する時や、玄関に到着した来客に対応しつつ、すぐに担当者を、呼び出す時に使っていました」
「トランジスタ製ですね。昔は真空管のものに対して、『トランジスタ製』と言う意味合いで、ラジオとかに書かれていました」
「ソリッドステートとは、真空管を使用しないという意味です。どちらの可能性がある場合に、ソリッドステートを使用して区別します。たとえば、増幅のために真空管を使用するかもしれません。ソリッドステートは、信頼性の利点があると認識されているため、しばしば好まれます」

など数々の驚きの声や情報提供が寄せられた今回の投稿について吉宮さんにお話を聞いた。

ーーこの機器をご覧になったご感想を。

吉宮:まず、冷たいデザインの機械だと思いました。角ばった外形に黒いルーバー、金属の梨地加工の下半分。1970年代の機器類にはよく見られる構成ですが、どれも現代の機械にありがちな温かみとは全く異なる仕上がりに、やはり時代を感じました。当時を全く知らない私ですが、偶然知っていたYMOの『Solid State Survivor』の曲調ともイメージが一致しました。

ーーこの機器がインターホンだとわかったご感想を。

吉宮:実際のところ、この機械については見てすぐにインターホンだと思いました。後で調べたところそうと確認できましたが、それまではやはり音楽プレーヤーの子機や、町内放送の受信機、警報装置や照明やエアコンのスイッチ類など色々な可能性を想像していました。しかしそれらではないとわかり、「やはり見た通りか」と納得感がありました。

ーー投稿の反響へのご感想を。

吉宮:まずは、たくさんの方から「SOLID STATE」の意味するところを教えていただき、SNSの力を改めて感じ取れました。そして、私はこのような表記を目にしたのは初めてでしたが、こんなにも懐かしさを覚える方がいるのかと驚かされました。

現存している「SOLID STATE」はいわば「SOLID STATE SURVIVOR」であり、YMO好きの私としてはそのようなコメントが来ると嬉しいな、と思っていましたが、実際数名はそのようにコメントを下さり、嬉しく思いました。

また、SSDはSolid State Driveのアクロニムであるというのも全く知らず、意外にも「SOLID STATE」が身近な言葉であることに驚きました。今後正体不明のものに遭遇した際にまた投稿し、皆様の意見をお聞きしたいなと思います。

◇ ◇

読者のみなさんはこんな機器をご覧になったことがあっただろうか?

なお吉宮さんは2024年5月に『ときを感じる お宿図鑑』(学芸出版社)を上梓。実際に宿泊できる文化財の魅力をスケッチや写真で紹介した力作なので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。

(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)