京都のタクシー会社、ドライバーの水分補給に理解求める ※写真はイメージ(ric/stock.adobe.com)
京都のタクシー会社、ドライバーの水分補給に理解求める ※写真はイメージ(ric/stock.adobe.com)

 タクシー大手「エムケイ」(京都市南区)は今春、公式Xや車内後部座席のデジタルサイネージなどを通じて、「乗務員の水分補給について」と題した案内を発信しました。

 「暑熱対策のため、運行中に乗務員が水分補給を行う場合がございます。安全運行と乗務員の健康管理にご理解、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます」(実際の投稿から引用)

 同社の取り組みはネット上で拡散し、「どうぞどうぞ」「全然問題ないですよ」「水分補給は大事!」「どんどん飲んでください」「当然の権利です」「健康第一で」などの反響がありました。一方で、「文句言う人いるの?」「宣言しないとクレームが多いんだろうか」といった心配の声も多く寄せられました。

 酷暑や猛暑が続いた今年の夏、ドライバーの働き方に変化はあったのでしょうか。同社に話を聞きました。

■取り組みを発信した理由は? ドライバーの反応は?

 乗務員の水分補給は京都MK以外に、全国にあるグループ各社で導入。ドライバーの人数にして約3200人に上ります。それぞれ導入時期は異なりますが、今年5月に同社公式Xが発信したことにより、取り組みは一気に広まりました。

──今回の導入は、ドライバーの健康や安全運転に配慮したということですか。

 「安全を第一に考える上で、ドライバーの体調管理が必要不可欠であるということを重視し導入しました」

──運行中の水分補給は、具体的にどんなタイミングで行いますか。

 「水分補給は原則、空車時を指示しています(長距離、渋滞時等は除く)。また、信号待ち等で車両が完全停止し、運転に支障がでないタイミングでの水分補給も可能としています」

──導入前、運行中の水分補給は禁止でしたか。また、水分補給に関してクレームが入ったことは。

 「導入前は車内飲食禁止としているため、車内での水分補給も禁止としておりました。過去にクレーム等はなかったかと思います」

──では、「お断り」として利用者に伝える必要があると判断したのはなぜですか。

 「タクシー車内はクーラーが効いていますが、(運転席のある)前席は日差しを受けて暑い時があります。業務中に水分補給をしているところを見られて、車外の方から『涼しい車内で仕事しているのに』と思われる可能性があったため、あらかじめ『お断り』をした方がいいと判断したためです」

──導入後、ドライバーの反応は。

 「今までは、車内のお客さまから見えない場所に飲み物を置く工夫をしたり、車から降りて水分補給をしていましたが、導入後は水分補給の際に過度に気を遣う必要がなくなり、 身近に飲み物を置けるようになったことで、水分補給に対する意識も高まったと聞いています」

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 同社広報担当者によると、今回取り組みを発信したことで、他の暑熱対策を実施しやすい雰囲気にもつながったといいます。例えば、大塚製薬の協力を得て、全ドライバー対象で熱中症対策の講義を実施したほか、制服を薄手の素材に変更、ノーネクタイの導入、無線(GPS)配車時は車内で待機、営業所で塩分タブレットの配布などを行いました。

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 運転中の水分補給は、車内での熱中症や脱水症を防ぐために欠かせません。JAFやトラック協会、日本気象協会「熱中症ゼロへ」プロジェクト、TOYO TIRE(トーヨータイヤ)などでは、公式サイト内のコラムや動画などを通じて、重要さを訴えています。

(まいどなニュース・金井 かおる)