広島県福山市の芦田川大橋上流で8月中旬に開かれた「あしだ川花火大会」。主催した福山祭委員会によると、来場者数は11万1千人だった。実は記録の残る1984年以降で最も少ない数字で、例年の30万人前後と比べても開きが目立つ。どうしてなのだろう。調べると、目視によるアバウトな「主催者発表」からの転換が背景にあった。(中国新聞社)
■目視から転換
花火大会は毎年8月、3日間の日程で開かれる「福山夏まつり」の最終日を飾る。委員会事務局の福山観光コンベンション協会によると、84年には12万人が来場。91年に20万人、2002年に30万人、16年は過去最高の36万人が訪れたと発表した。担当者は「目視を基準に推計していた」と説明する。
各種イベントの主催者発表の数字について、ある関係者は「前年より減らしたくない思いもあるし、減らすのは勇気がいる」と話す。主催者側の思惑が反映されるケースも少なくなさそうだ。