復興へ 第25部 産業のあしたは
都市の活力の源であり、市民の暮らしの基盤でもある経済。阪神・淡路大震災はその根幹を揺さぶった。焼け落ちた商店街、倒壊した工場群、破壊された岸壁、傾いた商業ビル…。多くの人が仕事を奪われ、途方に暮れた。あれから間もなく5年。港や道路は驚くほどの早さで復旧した。企業活動も平静を取り戻したかに見える。だが、失業率は震災直後へと近づいている。地元企業が背負った負債は、今もずしりとのしかかったままだ。地域経済はどれだけ立ち直ったのか。産業と、それを支える人々の暮らしは、どう復興したのか。新しい産業の担い手は。被災地経済の今を追った。