義太夫節三味線の人間国宝・故鶴澤友路(つるざわともじ)(本名・宮崎君子)さんの名跡を、弟子で淡路人形座(南あわじ市福良甲)の三味線奏者を務める鶴澤友勇(ともゆう)(同・泉裕子)さん(58)が襲名する。友路さんが2016年に、103歳で亡くなってから10年。長年師事した「偉大な師匠」の名を受け継ぎ、淡路人形浄瑠璃を次世代へつないでいく。(劉 楓音)
友路さんは旧南淡町出身。幼い頃から浄瑠璃に親しみ、12歳で三味線修業のため大阪へ。文楽三味線奏者の六代目鶴澤友次郎の教えを受け、28歳で芸名を与えられた。技を磨く一方で、後進を育成。淡路人形座の座員や地元の小中学・高校生らを指導し、弟子の数は千人を超えるという。
友勇さんも、小学1年で淡路人形浄瑠璃の後継者育成団体「福井子供会人形浄瑠璃部」に入部し、語りや三味線を学んだ。1985年に淡路人形座の座員となり、全国各地でも公演。2013年に伝統文化ポーラ賞地域賞を受賞し、15年に重要無形文化財の保持者団体「義太夫節保存会」の構成員に認定された。
「わしの跡を継ぐのは、友勇じゃ」。友路さんは生前、本人にも周囲にもそう話していたという。没後、その名を残そうと、人形浄瑠璃関係者が襲名を模索。南あわじ市出身の義太夫節浄瑠璃の人間国宝・竹本駒之助(同・上田悦子)さんらに相談したところ賛同を得て、内定した。
記者発表で、友勇さんは「重責で、怖いというのが正直な気持ち」としつつ、「自分が名を預かるということは、後継者をつくる使命がある。次につなげていく」と表明。「人形座のために精いっぱい、自分を磨きたい」と力強く語った。
襲名披露発起人会(会長・守本憲弘南あわじ市長)が1月下旬に発足。4月10日に「ホテルニューアワジプラザ淡路島」で襲名式、5月16日に淡路人形座で襲名披露記念公演を予定している。























