神戸市西区の草むらで22日夕、近くに住む穂坂修ちゃん(6)の遺体が見つかった事件で、兵庫県警捜査1課と神戸西署の調べに対し、修ちゃんの母親が遺棄を認める説明をしていることが捜査関係者への取材で分かった。「スーツケースに息子の遺体を入れて、きょうだい4人で自宅から運び出した」という趣旨の話をしており、県警は今後、周辺の防犯カメラの映像などで慎重に裏付けを進める。
4人は、修ちゃんの母沙喜容疑者(34)と大地容疑者(32)、朝美容疑者(30)、朝華容疑者(30)。修ちゃんの祖母に当たる由美子さん(57)を西区玉津町居住の自宅に監禁し、暴行してけがを負わせた疑いで県警が24日に送検した。
捜査1課によると、一家は6人暮らし。由美子さんが自宅を抜け出して事件が発覚し、行方が分からなかった修ちゃんを捜索したところ、近くの草むらで死亡しているのが見つかった。
捜査関係者によると、遺体は沙喜容疑者の案内によって22日午後6時過ぎに捜査員が確認した。銀色のスーツケースに入れられ、服を着ていたが、靴は履いていなかったという。
捜査1課の発表では、死因は外傷性ショックとみられ、家庭内での虐待が疑われる多数の打撲痕が背中などにあった。19日ごろに死亡したと推定され、一家の自宅付近を映したその前後の防犯カメラには、スーツケースのような物を持って外出する4人の映像が記録されている。
県警は、4人を逮捕した監禁、傷害事件の捜査を進め、容疑を裏付けるとともに、修ちゃんが死亡し、遺体が遺棄された疑いとの関連についても調べる。