神戸地方検察庁=神戸市中央区橘通1
神戸地方検察庁=神戸市中央区橘通1

 神戸市西区の草むらで、近くに住む穂坂修ちゃん(6)の遺体が見つかった事件で、神戸地検は2日までに、兵庫県警に殺人容疑などで逮捕された母親の沙喜容疑者(34)や叔父の大地容疑者(32)ら4人について、刑事責任能力の有無を調べるために精神鑑定をする方針を固め、近く鑑定留置を請求することが捜査関係者への取材で分かった。

 他の2人は叔母の朝美容疑者(30)と朝華容疑者(30)。捜査関係者によると、4人には「相手の話に迎合してしまう性格」が認められ、事件の状況などから、地検は精神状態を調べる必要があると判断したとみられる。

 沙喜容疑者ら4人は先月23日に殺人の疑いで再逮捕され、県警によると、殺人容疑に対する勾留期限は2日、今月12日まで延長された。裁判所が請求を認めれば、勾留は一度停止され、鑑定医が数カ月かけて精神状態を調べる見込み。地検は鑑定結果などから、4人の刑事責任が問えるかを判断する。

 4人は6月17日午後8時~19日午後5時ごろ、神戸市西区玉津町居住の自宅で、修ちゃんの背中を鉄パイプのようなもので多数回にわたって殴るなどし、19日ごろに殺害した上、スーツケースに入れた修ちゃんの遺体を自宅から約1キロ離れた草むらに遺棄した疑いが持たれている。県警は殺人や死体遺棄容疑に関する4人の認否を明らかにしていない。