執筆への思いについて語る作家の松永K三蔵さん=神戸市中央区東川崎町1、神戸新聞社(撮影・笠原次郎)
執筆への思いについて語る作家の松永K三蔵さん=神戸市中央区東川崎町1、神戸新聞社(撮影・笠原次郎)

 「オモロイ純文運動」を提唱する西宮市在住の作家、松永K三蔵さん(44)。7月、第171回芥川賞に決まった小説「バリ山行」も、会社勤めと趣味の登山で直面する危機が交錯し、読者を一気に物語世界に引き込む。「夢中になって読ませる推進力を」。面白い純文学を掲げ、次作に取り組んでいる。(安藤真子)

 六甲山周辺を舞台にした「バリ山行」は芥川賞選考で「登場人物の造形と登山の描写に説得力がある」と評価された。実は「経験したことを基に書いている」と松永さん。作品に肌感覚を反映させた。