第171回芥川賞に、西宮市在住の松永K三蔵さん(44)の作品「バリ山行」が選ばれた。純文学では珍しい山岳小説で、松永さんが幼少から親しんできた六甲山が舞台となっている。17日夜に東京都内で開かれた受賞会見では「大変光栄。(周囲への)感謝の気持ちでいっぱい」と控えめに喜びを口にしながら、強い思い入れを持つ純文学について「いろんな面白さがある。私の作品を入門編にしてほしい」と熱く語った。
自身の名前を記した特注のキャップと、「オモロイ純文運動」と書かれたTシャツを身に着け、やや硬い表情で登場。「大変緊張している」とし、家族に受賞を伝えたことなどを話した。