第171回芥川賞が17日、松永K三蔵さんの「バリ山行」に決まった。松永さんは茨城県出身、西宮市在住。
■松永さんの恩師「卒論の内容が良く、才能があった」 関学大文学部、細川正義名誉教授
松永さんは関西学院大学文学部で学んだ。日本近代文芸を専攻し、今も細川正義名誉教授(76)=西宮市=を恩師と慕う。その細川さんは受賞の報に「教育に携わった者としてこれほど大きな喜びはない」と声を弾ませた。ゼミ生だったころの松永さんに「作品を深く読み込み、高く理解する力を持っている」との印象を持ったという。特に「坂口安吾をテーマにした卒業論文の内容が良く、才能があった」。第64回群像新人文学賞優秀作となった前作「カメオ」や今作「バリ山行」については「誠実で、人間の持つ善意や生き方を描くところに彼の人柄や文学への姿勢が反映されている」と評価した。

























