王位戦前夜祭に展示されたオールレザーの将棋盤と駒について説明する服部清隆さん(左)=有馬グランドホテル
王位戦前夜祭に展示されたオールレザーの将棋盤と駒について説明する服部清隆さん(左)=有馬グランドホテル

 豊岡市の老舗かばんメーカーと駒の生産量日本一の山形県天童市の職人が牛革で将棋盤と駒を製作し、14日、神戸市北区の有馬温泉で開催される「伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦7番勝負第2局」(神戸新聞社主催)の前夜祭会場(有馬グランドホテル)に展示された。

 藤井聡太王位に伊藤匠二冠が挑む第2局は15、16日、有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」で行われる。

 1885(明治18)年創業の「服部」(豊岡市)の服部清隆社長(62)らが「地元の兵庫で開催される王位戦を地場産業の技術で盛り上げたい」と、天童市に何度も足を運び、伝統工芸士、庄司麻由美(称号・天麻)さんらの協力を取り付けた。

 通常、駒は尻に向かって分厚くなる形状になっている。これを再現するため、厚みが異なるようにすいた極薄の革を10層ほど重ねてがっちり固めた。側面は革の層でちょうど木目のように見え、駒を磨くと、渋い光沢が出て一段と木製の見た目に近づいた。将棋を指すと盤も革のため、木製よりも少しこもった重みのある独特の音が響く。

 また、「王位」「藤井聡太」「伊藤匠」の「飾り駒」も並べられた。

 前夜祭に参加した神戸市垂水区の梅澤哲夫さん(71)、貴美子さん(66)夫妻は藤井聡太さんの大ファン。「一つ一つの駒の丁寧な仕上がりに驚いた。将棋と豊岡鞄の技術のコラボは地元住民としてもとてもうれしい」と笑顔だった。