川西市唯一の銭湯「極楽湯」(中央町)が、開店前や休業日の浴室や脱衣場を使って、ライブや寄席、ギターの発表会などを開いている。1968年の創業以来、阪神・淡路大震災などの苦難を乗り越えてきた。イベントを機に学生や家族連れらが足を運ぶようになっているといい、「まちの社交場」は形を変えながら守り継がれている。(浮田志保)
■震災、経営苦境乗り越え「古き良き魅力伝えたい」
コイが描かれた浴槽やスチームサウナ、レトロなおけが並ぶ浴室に歌声が響く。披露するのは地元のストリートミュージシャンたち。「雨の日も活動できるように」と、極楽湯を切り盛りする濵谷康晴さん(68)と妻裕美子さん(63)が2019年から続けている。