来場者の前でハマチをさばく中村知弘さん(右)=大阪市阿倍野区
来場者の前でハマチをさばく中村知弘さん(右)=大阪市阿倍野区

■新鮮な魚介類提供、島の日常紹介

 播磨灘に浮かぶ家島諸島(兵庫県姫路市家島町)の魅力を県外に広めようと、島の観光ガイドや漁師らが大阪の観光や飲食の関係者ら約20人に海の幸などをPRするイベント大阪府大阪市阿倍野区の交流スペースで開かれた。家島の新鮮な魚介類を味わってもらいながら島の日常を紹介し、「大阪から片道2時間で着くので気軽に家島に来て」と呼びかけていた。(辰巳直之)

 都市と地方を結ぶイベントを企画運営する「ふるさとシェアリング」(大阪市)が主催。家島からは、大阪から移住し、観光ガイドとして地域づくりに取り組む中西和也さん(38)や、「家島の漁師 ともん」(ejima_tomon)として漁師の日常をインスタグラムに投稿し、フォロワー1万人を抱える中村知弘さん(42)らが参加した。

 イベントでは、中村さんが当日朝に家島近海で水揚げしたハマチで丁寧な包丁さばきを披露。釜揚げしらすやタコの刺し身、ハモ鍋などを来場者に味わってもらい、「おいしい」と評判だった。

 中西さんは、大阪から電車とバス、船で片道約2時間という近さを強調し、「家島の日常は都会の非日常。生きたまま魚を売っていたり、石材を運ぶ大きなガット船が行き来したりしている」と軽妙な語り口で話していた。

 インバウンド(訪日客)を瀬戸内の離島に招致している「地域創生グローバル人材支援協会」の代表理事、堀泰子さん(58)=大阪市=は「欧米からの観光客は長期バカンスを楽しむ人も多い。民泊施設などが充実していれば、家島に足を延ばしてもらえるかも」。参加者の男性(43)は「家島のことは知らなかったけど、今回、知り合った人と一緒に行けたらいいな」と乗り気だった。