播磨地域に春を告げる「北条節句祭り」が5日、加西市北条町北条の住吉神社や周辺で始まった。豪華絢爛な化粧屋台14台が地域を巡行し、勇壮な練りを披露。「よいやっさー、よいやっさー」。着物姿の担ぎ手による威勢の良い声が、桜が咲く町に響いた。(村上晃宏)
同祭りは播州三大祭りの一つで、900年以上の歴史がある。五穀豊穣を祈願する春の例大祭として2日間実施。屋台は地域ごとにあり、本宮の6日には全15台がそろう。
宵宮の5日は、林垂栄宮司や氏子、各区長ら約60人が参列し、同神社本殿で神事が執り行われて開幕。厳かな雰囲気の中、祝詞奏上や玉串奉納といった儀式を行った。
歴史の一場面を描いた幕や彫刻、クジャクなどの飾り金具などを付けた化粧屋台は地域をゆっくりと巡行。屋台に乗った小中学生が太鼓を打ち鳴らし、元気よく歌う屋台ばやしが祭りの雰囲気を盛り上げた。
正午ごろ、各屋台が住吉神社に宮入り。担ぎ手たちは顔を真っ赤にしながら重さ1トン以上ある屋台を担ぎ、境内で息を合わせた練りを披露。拝殿前では「さーしまっしょ」のかけ声に合わせ、屋台を高々と差し上げた。
宮前区の屋台で太鼓を勇壮にたたいた北条小学校5年の西沢麗叶さん(10)は「最高の宮入。声がかれるまで全力を尽くしたい」と、太鼓練習でできた手のまめを誇らしげに見せた。栗田区の青年団長、毛利拓海さん(24)は「一番盛り上がりのある屋台練りを見せたい」と本宮に向けて意気込む。
6日の本宮は屋台練りのほか、県指定民俗文化財「龍王舞」や市指定民俗文化財「鶏合せ」などの奉納がある。市観光案内所TEL0790・42・8823
























